2015年04月11日

またもやLBM

ここしばらく梅雨時のような天気が続いていてテンションが上がらなかったが、今日は久しぶりに太陽が姿を現したので、所用の合間を見ていつもの神社に行ってみた。

比較的若い木が多いこの神社のシイ林では、カンゾウタケもまだ出ていない様子で、柔らかいきのこはほとんど目に付かなかった。
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落枝に付いているヒメキクラゲが目に入ったくらい・・。
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神社の脇の崩れかけたため池の土手に茶色い傘がにぎやかに並んでいた。
他にこれといったきのこも無かったので迂闊にもこれを持ち帰ってしまった・・。
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意外にも胞子は紫色がかった色をしており、モエギタケ科などが疑われそうだ。
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ひだ断面を見ると、縁シスチジアがたくさんあるようだが、側シスチジアは無いように見える。
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縁シスチジアは先の細長いフラスコ型をしている。
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担子器は4胞子性で、なかなか端正な姿をしている。
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子実層をよく見ると側シスチジアらしきものが少数ながらあるようだ。
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ひだ実質の菌糸にはクランプがある。
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傘表皮は、表面を非常に細い菌糸が平行に走っているようだ。
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しばらく考えてみたがさっぱり見当が付かない。ああ、やっぱりLBMはいやだ・・。
明日は本格的にきのこ探索に出かけることにしよう。


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2015年04月07日

ウッドチップのきのこ

これまた昨日の話になるが、近所の農業公園を少し探索してみた。

ウッドチップを撒いたクヌギ林の道端にハタケシメジに良く似たきのこが群生していた。
昨年11月にイカタケが発生したポイントのすぐ横だ。
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傘はまるでウラベニガサのようにも見えるし、コザラミノシメジにしては柄がやけに短いように思える。
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胞子をドライで覗いた時点で、やっぱりコザラミノシメジで良かったんだと分かった。
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水封するとこんな感じに見える。
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ひだの断面を40倍で見たもの
尖ったシスチジアらしきものがたくさんあるのが確認できる。
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100倍で見るとシスチジアの形が良く分かる。
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さらに400倍で確認するとシスチジア先端の結晶構造は戻し針のような鋭い構造になっていることがわかる。
しかし、この部分は、新菌類図鑑の記載では「細かい結晶を付着する」としか書かれておらず、検鏡図もザラメ砂糖をまぶしたような図になっている。
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傘表皮は複雑に絡み合った菌糸が平行ぎみに走っており、端部ではほぐれるように立ち上がっているように見える。(右側が上部)
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もう1種ウッドチップ上で目立っていたのがこのきのこ
ウッドチップ上に菌輪を描いて、昨年からずっと出続けているきのこだが、詳しくは調べていなかった。
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胞子はかなり大型で発芽孔が確認できる。
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ひだの断面を40倍で確認すると縁シスチジアらしきものが確認できた。
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さらに100倍で確認すると、縁シスチジアはボーリングのピンのような形をしており、棍棒状の側シスチジアらしきものも確認できる。
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ひだ実質の菌糸には分かりやすいクランプが確認できる。
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傘表皮は絡み合った菌糸が立ち上がるような構造になっているが、端部の構造はこの画像では良く分からない。
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以上の検鏡結果からは、ハタケキノコまたはその近縁種かと思われるのだが、ハタケキノコがこのようなウッドチップ上で盛大に発生するという情報はあまりないようだ。

この他にも、ウッドチップ上にはチャダイゴケの仲間が出ていたし、コナラ樹下ではワカフサタケ属のきのこも見られたのだが、細かく調べるにはとても時間が足りなかった。
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2015年04月05日

ウラベニガサ

昨日のことになるが、晴れていた午前中にシイタケのほだ場を覗いてみた。

ほだ場に行ってみると、シイタケの収穫のピークはもうほとんど終わっているようで、古くなったほだ木からは大型のウラベニガサらしききのこが盛大に発生していた。
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こちらはオオシトネタケらしきものが発生しているほだ木。シイタケ栽培にとってオオシトネタケはけっこうな害菌のようだ。残念ながらまだ十分に成熟はしていない様子だった。
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土に帰りつつあるようなぼろぼろのほだ木からホコリタケの仲間が発生していた。
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シイの木の根本には、すでにカンゾウタケが赤い舌を覗かせていた。
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ウラベニガサのひだは簡単にスライスできるはずと思っていたが、これが大間違い。壊れやすい寒天のように水分を多量に含んでいて、特にひだ実質がすぐにつぶれてしまう。
薄くスライスしようとすると、このように子実層のみが紐のように切れてしまう。しかも曲がってしまう・・
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これは上のプレパラートの一部を400倍で拡大したもの
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傘表皮は錯綜した菌糸が平行に走っており、中間の褐色を帯びた菌糸を挟んでおおまかに3層になっているように見える。(右側が上部)
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今、ちょうどこの辺りの野山は、山桜の薄紅色と落葉樹の浅黄色がとても美しいコントラストを見せている。1年中でいちばん美しい季節だと思う。
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この3月末で38年間勤めた職場を退職し、晴れて自由の身となった。
季節や天候にあわせて時間を自由に使えるというのはほんとうにすばらしいことだ!
しかし、生活の糧となる収入は確実に無くなったわけで、これからがほんとうの「おけら日記」になるのだろう・・。
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2015年03月08日

LBM(Little Brown Mushroom)

パンジーの鉢植えの中にきのこが出ているというので探してみた。

一見何も無いように見えたが・・
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よく見るとパンジーの株のすき間から小さな茶色い傘が覗いていた。
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一見してコガサタケのような姿をしている。
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傘の表面は、やや光沢があり、傷ついた部分は赤っぽく変色しているようだ。
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久しぶりに柔らかいきのこのひだを切り出してみたが、けっこう上手く切れた。
縁シスチジアは無いように見える。胞子はかなり大型のようだ。
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ひだ断面をフロキシンで染色しKOHでばらしてみたが、久しぶりだったので力を入れすぎたらしく胞子まで潰れてしまっている有様だ・・。
驚いたことに担子器はすべて2胞子性のようだ。
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胞子は発芽孔があり、サイズは16×9.5μm程度とかなり大型だ。
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傘表皮はフィルムのように剥離しやすく切り出しはかなり難しかった。
表面は小型の嚢状細胞が柵状に並んでいるようで、褐色の顆粒状物質が多く付着している。
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さてこれは何というきのこなのだろう?
コガサタケ属には違いないと思うのだが、手持ちの図鑑に該当種は無さそうだ。

とりあえず LBM(Little Brown Mushroom)ということにしておこう・・。
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2015年02月08日

ハンノキの菌核菌

キボリア アメンタケア(Ciboria amentacea)を求めてハンノキの湿地を歩いてきた。

昼前まで降っていた雨も上がり、午後からは少し日差しも出てきた。
とは言っても、ハンノキのある湿地は長靴がずぶずぶと10cmくらい入ってしまうくらいぬかるんでいて、歩きにくいことこの上ない。
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ハンノキは今ちょうど花盛りという感じだった。
枝先に長く垂れ下がっているのが雄花序で、その根本あたりに付いている小さなタンポ状のものが雌花序だ。(たぶん)
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しかし、肝心のキボリア アメンタケアはなかなか見つからなかった。

やっと見つかったアメンタケアは、かなり小型で落ち葉に埋もれて発生していたため、こんな写真になってしまった。
菌核はやっぱり魚の骨のような形をしている。これはアメンタケアに感染した雄花序が変形したものだろうか?
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どんどん奥に入っていくと、見たことの無い若いハンノキ林が現れた。ここは数年前までは耕作放棄された田んぼの様相が残っていた場所だが、いつのまにかこんなハンノキ林になってしまっていたのだ。
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コナラの落枝には、この雨で息を吹き返したタマキクラゲがたくさん付いていた。
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これもコナラの落枝だと思うが、びっしり生えたスエヒロタケのひだがとても美しかった。
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持ち帰ったアメンタケアの子嚢盤の断面を40倍で観察すると、4層構造になっているように見えた。
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しかし100倍で見てみると、上部(左)の2層はなぜか子実層が2段になってしまったもののようで、実際は3層の構造になっているようだ。
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子実層はツバキキンカクチャワンタケなどとほとんど変わらない姿をしている。
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さらにメルツアー試液で染色すると構造が明瞭になる。
やはり子嚢の先端部は、ツバキキンカクチャワンタケなどと同じように、メルツアー試液で染色することにより厚壁となるようだ。
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2015年01月17日

御殿場海岸のケシボウズ

先週の続きの御殿場海岸に行ってみた。

すると驚いたことに、いちばん環境の良さそうだった北側の砂浜が何やら工事をしている様子で、立ち入り禁止になっていた。
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遠目には「御殿場海岸が生まれ変わる!」と書いてあるように見えたが、近づいてみると「・・堤防が生まれ変わる!」と書いてあるのだった。
しかし、堤防の改修工事にしては砂浜をかなり広範囲に掘り返している様子なのはなぜだろう。
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海岸を南方向に歩いていくと、ここでもナガエノホコリタケらしき群生を見つけることができた!
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発生環境はこんな感じ
やや背の高いイネ科植物が広がってきている場所だ。
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やはりこれもナガエノホコリタケで間違いないようだ。
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最後にまた堤防工事の近くを歩いてみたら、ここでもケシボウズが少し発生しているのが見られた。
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相当古くなっているが、これもやっぱりナガエノホコリタケのようだ。
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2015年01月12日

阿漕浦海岸のケシボウズ

久しぶりに津市の阿漕浦海岸を歩いてみた。

ここもなかなか良い環境の海岸が1.5kmほども続いているのだが、これまでにケシボウズの仲間を確認したことはなかった。
海岸の半分ほどは海浜公園として整備されていて、トイレも3カ所ほどあり、住宅街に近いこともあってか、この季節でも散歩をしている人がかなり多かった。
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海岸では思ったより冷たい北風が吹いており、耳当てをしないと耳が冷たかった。

環境は申し分ないので、必ずどこかにケシボウズは居るはずだと思って歩いていると、1カ所でナガエノホコリタケらしき群生に出会うことができた!
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数えてみたら55本ほど発生していた。恐らく昨年の梅雨頃に発生したものではないかと思われる。

これは魚眼レンズ(SIGMA 15mm)で撮影した画像
対角線で180度の画角があり左下にカメラの影が写り込んでいる。
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目立った植物は、コマツヨイグサと枯れたオオフタバムグラ、どちらも北米原産の外来種。それから、後ろの方に緑色に写っている大きな植物も北米原産のアツバキミガヨランだ。
冬でも緑色の葉を保っているイネ科の植物は種類が分からないが、もしかしてこれも外来種だったりすると、ここは一体どこの海岸?というような状況になってしまう・・。

さらに魚露目レンズで撮影するとこんなになる。
魚露目レンズは、ドアスコープを改良した超小型の魚眼レンズの一種で、一般には「虫の目レンズ」と呼ばれているものである。
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ほんとうに小さな虫になって眺めたような不思議な写真が撮れる。もう少し画質が良いといいのだが・・。

さらにもう1カ所でケシボウズを発見!
掘り返してみると、やはりこれもナガエノホコリタケのようだ。
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さらに別の場所で巨大なケシボウズ発見!?
・・と思ったら、どうやらこれはハマオモト(ハマユウ)の実のようだった・・。
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何はともあれ阿漕浦海岸で初めてのケシボウズを見つけたのは嬉しかった!
やはり良さそうな環境がある場所はときどき歩いてみなければならないと思う。そういえば、直ぐとなりの御殿場海岸にも良さそうな場所があったのを忘れていたので、また近いうちに行かねば・・。
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2015年01月04日

新春けしぼうず旅2015

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新春恒例の「けしぼうず旅」
今年は海岸のケシボウズが不作みたいなので、旧宮川村の石灰岩地を目指してみることにした。

しかし、現地に行ってみると、道路にはまだ雪がしっかり残っているのに加え、目的地までの道路はまだ災害復旧工事が終わっておらず通行止めのままだった。
仕方なく、登り口近くの石灰岩地を探索してみたが、ここも数センチの積雪があり、歩きにくいのと探しにくいので1時間ほどで探索を諦めた。
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ここは、このような石灰岩地が100mくらい続いており、必ずどこかにウロコちゃん(ウロコケシボウズタケのこと・・)が隠れているに違いないのだ!

次に、もう少し標高の低い大紀町の石灰岩地なら雪が無いのではと行ってみると、案の定雪は全く無かった。
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ここは、かなり広範囲に渡って石灰岩地が広がっているが、今日は2時間ほどかけて3カ所くらいの石灰岩地を探索してみた。

最初の写真に写っているように、ここの石灰岩上には可愛らしいコケの玉が乗っかっているのが幾つも見られた。
このコケ、しっかり根を張っている様子が全く無くて、かなりあやしく乗っかっているという感じなのだ・・。
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これは魚露目レンズ+TG3で撮影

目に付いたきのこは、林床の木片に生えていたこのビョウタケの仲間(?)くらいだった。
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お察しのとおりケシボウズ(ウロコちゃん)はさっぱり見つからなかった・・。(^^;



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2014年12月23日

紀宝町の海岸ケシボウズなし

午前中、紀宝町の海岸を少し歩いてきた。

海はどこまでもコバルトブルーに輝き、波はとても穏やかだった。
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しかし、砂浜の浸食がますます激しくなっているのには愕然とした。
これは、台風などの高波により砂が浸食されているためだと思われるが、新しい砂が供給されなくなっているのは何か人為的な原因があるように思えてならない。
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特に海岸の北側では砂浜がもうほとんど無くなっている状態である。
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2004年2月に外皮が良く発達したアバタケシボウズタケの群生が見つかった場所も既に浸食されてしまったようだ。
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30分ほどの短い探索ではあったが、ケシボウズはおろか他のきのこも全く目にすることができなかった。

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2014年12月20日

今度はトリュフ入りチーズ

冷蔵庫にトリュフ入りチーズがあるというので見てみたら ロルフ「贅沢ベビーチーズ(トリュフ)」というものだった。↓
http://www.hko.co.jp/for_consumer_use/2218.html

リンクの写真にあるようにプロセスチーズの中に黒っぽいつぶつぶがたくさん入っているが、黒胡椒風味と書いてあるように黒胡椒の粒も混じっているようだ。
実体鏡で覗くとトリュフの破片はつぶつぶの子嚢胞子らしきものが見えるので区別できる。
臭いは前回のポテトチップと同じようなガス臭い臭いがぷんぷんしている。

顕微鏡で200倍に拡大すると、やや黒っぽい子嚢胞子がたくさん確認できた。
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これはやはり今までに何度も見てきた中国産らしきTuber indicum コンプレックスに違いないだろう。
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こちらは400倍の画像
子嚢胞子表面の飾りは、はっきりした網目模様になっておらず、前回のT.aestivum らしき子嚢胞子よりも細かい構造になっている。
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しかし、Tuber indicumであれば、本来「海苔の佃煮」のような香りがするはずなのだが、このガス臭い香りと味はいったい何なのだろう・・?

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2014年12月18日

黒トリュフポテトチップス

昨日、スーパーで「黒トリュフポテトチップス」なるものを見つけてしまった。
トリュフ入り食品研究家の私としては買わないわけにはいかない・・。

パッケージには"PREMIUM POTATO CHIPS"なんて書いてある。
TRUFA NEGRA というのはイタリア語だろうか?
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内容量40gでいくらだったか・・?
値段を見ないで買ってしまった。(^^;

原産地はイタリア、原材料には乾燥黒トリュフと書いてある。
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パッケージを破ってみると、かなり期待はずれで、ごく普通のポテトチップスが現れた。
でも、かなりガス臭いような臭いがぷんぷんしている。
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よく見ると粗挽きコショウくらいの大きさの黒いつぶが幾つかくっついていたので、ピンセットで慎重に集めて顕微鏡で覗いてみた。

子嚢胞子は黄褐色で、荒い網目状で畝状の飾りを付けている。
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これは今までたくさん見てきた中国産らしき黒トリュフ(Tuber indicum コンプレックス?)とはまるで違う。
ヨーロッパの図鑑で確認すると、このような胞子を持つ黒いトリュフは、Tuber aestivumTuber mesentericum 辺りになるようだ。
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しかしこのガス臭い香りと味はかなり強烈で、乾燥トリュフの粉をまぶしたというよりは、トリュフ塩をポテトチップスにそのまま振りかけたという感じだ。
ガス臭いけどなかなか美味しいポテトチップスだった!
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2014年11月24日

再び海岸散策・・

津市河芸町の海岸を3kmほど歩いてきた。

距離的にはたかが3kmであるが、柔らかい砂浜歩きはけっこう良い足の運動になる。
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ショウロが発生していると思われる場所は必ず何者かに掘り起こされている。
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新しい掘り跡を見ると足跡が残っていた。
やっぱりこれはタヌキの仕業である可能性が高い。こんな海岸にもタヌキがたくさん暮らしているようである。
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このような掘り跡はクロマツの木の近くにはかなりの頻度で見受けられ、これが全てショウロの発生箇所だとすると、ほとんどのクロマツの木にショウロが発生しているということになる。

今年のケシボウズの発生は非常に少なかったようで、1カ所でこのような極小型のものが見つかっただけである。
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これはまだ孔口が開いていない若い子実体であるが、頭部の径は5mm程度であり、アバタケシボウズタケ(Tulostoma adhaelens)とは別種のケシボウズタケ属菌と思われる。

これは同じ種かどうかは分からないが、1年以上前に発生したもののようだ。
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浜辺に近い場所では砂を被ったハマゴウの木がきれいだった。
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2014年11月11日

ヒメスギタケ

8日(土)に松阪市で開催されたきのこウォッチングクラブMIEの例会では、きのこの発生が非常に少ない中でも40種ほどのきのこが観察された。

そのなかでいちばんきれいだと思ったのがこのヒメスギタケと思われるきのこ。
これだけ持ち帰って検鏡してみることにした。
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カバーグラスに落とした胞子をそのまま検鏡してみた。
ぱっと見は球形に二本線が入った姿に見えるが、よく見ると、真ん中がぺちゃんこにへしゃげてCの字に丸まっており、まるでパックマンかカスタネットのような姿をしている。
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実はこれ、検鏡が胞子を落とした翌日になってしまったために、こんなに乾燥が進んでしまったのかも知れない。

水を加えるとすぐにこんな姿になる。
胞子は形もサイズもばらつきがやや大きい。図鑑では「ソラマメ形」と表現しているが、見る角度により形が少し変わるようだ。
サイズは6.6〜7.4×4.5〜4.9μmで図鑑の記載(6〜7×4〜5μm)よりもやや大きいようだが、個体差や誤差の範囲内だろう。
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ほぼ乾燥標本と化したひだをスライスしてみた。
側シスチジアらしきものは無いようだが、縁には薄膜の縁シスチジアらしきものが多数見える。
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勢いよくカバーグラスを被せてしまったため、細かい気泡がたくさん入ってしまった。

400倍で確認してみると、やはり縁シスチジアに間違いない。
これも「縁シスチジアは集生し、こん棒形〜円柱状こん拳形・・」という図鑑の記載と良く一致する。
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傘表皮も切り出してみた。
傘(及び柄)の鱗片は、図鑑の記載では「いちじるしくふくらんだ細胞からなる菌糸で構成され、菌糸壁は赤褐〜褐橙色の粒状〜破片状の付着物でおおわれている。」と表現されており、検鏡写真でもふくらんだ細胞らしきものは確認できるのだが、粒状〜破片状の付着物というのは確認できなかった。もう少し倍率を上げれば見えたのかも知れないが・・。
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2014年11月03日

ケシボウズ1本だけ・・

昨日のイカタケに気を良くして遠州灘の海岸まで足を伸ばしてみた。

朝1時間ほど寝過ごしてしまったため、御前崎市の浜岡砂丘に到着したのは7時半を少し回っていた。
浜岡砂丘では思った以上に強い風が吹いており、身につけたウインドブレーカーがバリバリと音を立て、吹き付ける砂で頬がチクチクと痛く、また耳の穴にも砂が入ってくるほどであった。
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コナガエノアカカゴタケや、良くすればアカダマノオオタイマツも見られるのではないかと大いに期待していたのだが、どうもこの強風の砂丘はそんな状況ではなさそうだった。目に付いた唯一のきのこは、このスナヤマチャワンタケだけだった。
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仕方がないので、隣接する広大なクロマツ林を少し歩いてみたが、ここでも発生しているきのこは非常に少なかった。
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ハツタケが少しと・・
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古くなったベニタケの仲間、
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チチアワタケらしききのこなど、どれもあまり状態の良いものではなかった。
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砂丘では、風よけの垣根を作る作業をしているらしく、イヌマキらしき枝がたくさん準備されていた。
そういえば、かつてコナガエノアカカゴタケやケシボウズの仲間が多く発生していた稜線の垣根は、今や腐朽してほとんど無くなっている状態なのだ。
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磐田市の福田の浜に来てみると、風はとても穏やかになっていた。
何度かの台風で砂を被ったこの浜もだいぶん以前のような状態に戻りつつあり、いつケシボウズが大発生してもおかしくないと思われる。(今回もケシボウズは1本も見つからなかったが・・)
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浜松市の中田島砂丘でも風はそれほど強くはなかった。
砂丘の広さは浜岡よりもずっと広大で、何よりあの目障りな風車が無いのが精神衛生上たいへんよろしい・・。
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砂丘の一角に砂で作ったモニュメント?がたくさん並んでいた。砂像のコンテストか何かがあったようだが、ほとんどの像は見る影もなく壊れており、かろうじて原型を留めていたのがこの像だ。
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しばらく探索していると、1カ所にオオシロカラカサタケが発生しているのが目に付いた。
これが近縁のスナタマゴタケだったら大発見なのだが、これはどう見ても服菌化はしていないようだ。
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最後に1本だけケシボウズが見つかった。
一見してアバタケシボウズタケ(Tulostoma adhaerens)だと思えたので、採集はしなかった。
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駐車場のとなりのクロマツ林では、大型のテングタケやベニタケの仲間が少し発生していた。
これはツルタケと思われるもの
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大型のイボテングタケと思われるきのこはほとんどが蹴散らされていた。
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昼前には探索を終了して1号線を北上し帰途についた。
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2014年11月02日

イカタケ出ました(^^;

今日、自宅の庭のバラの根本を何気なく見たら、なんとイカタケが出ていた!
このパソコンを打っている部屋から10mくらいの距離だ。
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このバラは3年ほど前に苗を植えたもので、今年3月頃に牛糞堆肥を根元にすき込んでやったものだ。

イカタケが出ているのは、この1株のバラの根元だけで、同じように牛糞堆肥を好き込んだ他の3株からは何も出ていなかった。
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これは比較的新しい子実体で中心部に胞子をたっぷり含んだグレバが溜まっている。昨日くらいに発生したのだろうか?
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これはやや古くなった子実体。触手(と言うのかどうか・・)についている凹凸の模様がよく目立っている。
牛糞堆肥には「もみがら」がけっこう含まれているようだ。
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近所の農業公園のウッドチップを撒いたクヌギ林に行ってみると、なんと、ここでもイカタケがたくさん出ているではないか!
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家の庭に出ていたものと比べると柄がかなり長いようだ。
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同じウッドチップの中の2カ所目に出ていた子実体。
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同じく3カ所目。
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どの場所もウッドチップが撒かれた場所と撒かれていない場所の境目部分に出ているのが気になった。それが何を意味するのかは、もう少し観察のうえ考えてみたいと思う。
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(写真右端の中央少し下側にイカタケが出ているのが見えるだろうか?)

雨後のウッドチップでは、例のツチスギタケ似が大繁殖している。
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ウッドチップ上にはチャダイゴケの仲間も発生していた。
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池の土手にはキツネノタイマツもうなだれるように発生していた。
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さらに、カニノツメまで!
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アカハテングタケも今頃発生しているのが見られた。
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どうやらスッポンタケの仲間が大発生してきているようなので、明日は海岸のきのこも見に行かなくてはなるまい・・。

追記
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2014年10月28日

先週末のこと・・

写真を準備しておきながら掲載し損ねた先週末のことを忘れないうちに書いておく。

25日(土)は、早朝、近所の松山に三重県RDB(レッドデータブック)種の調査に行ってみた。
結果は、ほれこのとおり。30分で3種類のRDB種を採集することができた!
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このほかにもRDB種のトキイロラッパタケやオウギタケを見かけたが採集はしなかった。

その後、亀山市関町で開催されたきのこウォチングクラブMIEの例会に向かった。
関町の観察地もきのこの発生はまだまだ非常に少ない状態で、同定用のブルーシートの上もかなり寂しかった。
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確認できた主なきのこは、スミゾメシメジ、カバイロツルタケ、アケボノドクツルタケ、ベニタケ属(数種)、キチチタケ、アミタケ、ヌメリイグチ、ウスベニタマタケ、フウセンタケ属(数種)、チャツムタケ、ツチナメコ、シロカノシタ、コウボウフデなどであった。

リュウコクヒナベニタケ(仮)は、少数だが発生しているのを確認することができた。
本種は、10月11日に菰野町の三重県民の森で開催された観察会でも発生が確認されたので、けっこう広範囲に分布しているのではないかと思われる。
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26日(日)は、久しぶりに近所の農業公園を自転車で走ってみた。
あいかわらずウドチップが撒かれたクヌギ林でにぎやかにきのこが発生している。
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近づいてみると、これはなんだかツチスギタケを思わせるような傘の模様をしている。もちろんツチスギタケではないのだが・・。
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その直ぐとなりには大型の黄色いきのこが発生していた。
傘表面の模様に見覚えがある。
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裏返してみると、やはりベニヒダタケの仲間であった。
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別の場所には、やや小型の灰褐色のきのこが発生していた。
傘の模様が前種と良く似ている。
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裏返してみると、これもやはりウラベニガサ属に違いなく、前種とかなり近縁なきのこのように思える。
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その他この公園では、数年前にコナラやクヌギが植樹された場所にキツネタケがたくさん発生しているのを見ることができた。
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2014年09月28日

コウボウフデだけ

昨日、関町の照葉樹林を訪ねてみたが、しばらく雨が降っていなかったせいか柔らかいきのこの姿は皆無と言っていいほどだった。

きのこらしいきのこは、このコウボウフデだけ・・
コウボウフデを見たことがない人にはうらやましい話かも知れないが、ほんとにこれ以外は硬質菌くらいしか見ることができなかった。
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今年は8月17日に小さな幼菌を確認していたが、それから1ヶ月以上経ってほぼ成菌に近い状態となっている。
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これは崖地に横向きに発生しているもの
傘のあるきのこのように柄が上向きに曲がるようなことはないようだ。
しかし、このツチダンゴのような卵の中からかなり固い肉質の柄がこのように伸び出してくるのは不思議に思える。
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2014年09月06日

ソライロタケ

各地でソライロタケが出ているというので、発生の実績がある某所のポイントに行ってみた。

この場所では、2007年の発生以来確認ができなかったのだが、今日は前回発生していたポイントから5mほど離れた場所に数本発生しているのを確認することができた。
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これまで、ソライロタケの発生はかなり神出鬼没的なところがあると思っていたのだが、発生時期さえ逃さなければ、けっこう同じ場所で継続的に発生を続けているのかも知れないと思った。

若いきのこのひだの色にはドキッとさせられる。
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まだこのような幼菌も見られた。
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一転して毒々しい色のダイダイイグチは、あちこちで発生が始まっているようだった。
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キクバナイグチも数は多くないが、あちこちで発生しているのが見られた。
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ナラタケモドキの老菌は多数見られた。
これなど、なかなか風情のある姿をしている。
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ハナガサイグチとズキンタケの仲間
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ケロウジ?
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不明のBoletus or Aureoboletus
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ヒメカバイロタケもあちこちで大発生していた。
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帰りに地元の神社に立ち寄ってみたが、発生しているきのこはあまり多くなかった。

これはユキラッパタケと思われるきのこ
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この神社では初めて目にするテングツルタケ
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出ていたらいいなと思っていたティラミステングタケ(仮笑)に最後に出会うことができた。
特徴的な傘表面のココア状の粉は雨に当たってかなり少なくなっていた。
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マクツバコナカブリテングタケの仮称もあるように、非常にもろい膜状のつばが柄の上部に認められる。
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2014年08月24日

ヒカゲヒメチチタケとハマクサギタマゴタケ大発生

お盆過ぎからは夏らしい猛暑の日々が続いていたのだが、週末になってまた梅雨時のような天候に戻ってしまった。
午前中、涼しかったので、家の敷地沿いの排水路の草刈りをしていたら汗びっしょりになってしまった。やはり湿度は相当なものがあり、草の間にはホウライタケの仲間が何種類か出ていた。
午後、今にも雨が降り出しそうな中、自転車に乗って近所の農業公園を1周してきた。

先ず目についたのが、このいつもの場所のアンズタケ
小さな池の畔にある大きなクヌギの木についているようだ。
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すぐとなりには、これもいつものニオイワチチタケ
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大量のウッドチップを撒かれてしまったクヌギ林では、ツブカラカサタケらしききのこが大きな傘を広げていた。
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少しはなれた場所には、よく目立つオレンジ色のきのこが群生していた。ミドリスギタケまたはその近縁種らしい。
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ウッドチップの上では、きのこの仲間が激しく生存競争をしているようで、菌糸の円がいくつも描かれていた。
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アカハテングタケと後ろのヒマワリ畑。なんか写真はピンぼけだが、この方がリアルな感じ・・
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上の写真の左後方にあるクヌギの根元にはヘビキノコモドキが出ていた。
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コナラやカシなどを植樹した場所では、ヒカゲヒメチチタケ(たぶん)が爆発的に発生していた。(手前はカレエダタケの仲間)
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アシナガトマヤタケも少数発生していた。
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すぐとなりの芝生にはスミレホコリタケらしき幼菌が蹴飛ばされていた。
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クヌギが植えられた遊歩道脇にハマクサギタマゴタケらしき幼菌が点々と出てきていた。
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これなどはかなり大型だが、ほんとうにハマクサギタマゴタケなのか?
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近くにはもう卵を破って出てきているものがあった。やはりハマクサギタマゴタケで間違いないようだ。
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日当たりの良い池の畔では、もう大きく傘を開いたものも見られた。
どうやらハマクサギタマゴタケは昨年以上の大発生になりそうな感じだ・・。
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2014年08月17日

関町の地下生菌など

昨日、関町の照葉樹林ではめぼしいものは見つからなかったと書いたが、小さなコイシタケらしき地下生菌と、ごく小さなコウボウフデの幼菌が見つかったので採集してきたのだった。

これはコイシタケと思われる地下生菌
径9mm程度と小型なのでまだ未熟ではないかと思っていたのだが、断面を見るともう十分に成熟しているようだった。
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(標本撮影は簡易的にコンデジで撮影したものなのでピントがかなり浅くなっている。)

顕微鏡観察でも十分に成熟した担子胞子を見ることができた。
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(画像は部分的に深度合成をしている。)

コウボウフデもごく小さな幼菌が目に付いたので、今度こそたくさんの子嚢が確認できると思って採集してきたのだが、断面を見るとどうもかなり成熟が進んでいるようだった。
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やはり、子嚢の姿はもうほとんど見られなくて、基部に近い部分から採集した試料から僅かに子嚢が確認できるだけだった。
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posted by gajin at 22:30| Comment(2) | TrackBack(0) | きのこ