2015年11月26日

1年ぶりの遠州灘

このところ雨がけっこう降っていたので遠州灘の海岸に行かねばと思っていたのだが、もうこんな時期になってしまった・・。

AM3:30にぱっちり目を覚まして出発し、浜岡砂丘に到着したのは6:30頃。
予想どおり雨はほとんど上がってしまっていて、時々降ってくる小雨にも傘をさすことはなかった。
夜明け頃までは風がけっこう強かったが、しばらくすると風力発電の風車が止まってしまうほど穏やかになり、気温も比較的高かった。
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しかし、風力発電の風車はまた増えているような気がする・・。

最初に出迎えてくれたのはこの可愛らしいスナヤマチャワンタケだった。
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その近くでは小型のケシボウズが発生していた。
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別の場所ではアバタケシボウズタケ(Tulostoma adhaerens)と思われるものも見つかった。
最近雨が多いせいなのか外皮には藻類が発生してきている。
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同じような場所にヒメツチグリの仲間が転がっていた。
なぜか頭部には砂が多く付着していて特徴が分かりづらいが、雨水を吸って外皮が開いている様子はヒヨリヒメツチグリ(Geastrum kotlabae)のように見える。
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また違う場所ではナガエノホコリタケ(T. fimbriatum var. campestre)のような大型のケシボウズも見つかった。
まだかなり新しい孔口の様子はウネミケシボウズタケ(T. striatum)を彷彿とさせる。
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ヒメカンムリツチグリ(G. quadrifidum)のようなきのこも見つかった。
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浜岡砂丘の西側の一角はなぜかブルドーザーで平らに均されていた。
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クロマツ林内は予想外にきのこが少なく、やや古くなったショウロがあちこちで目立っていたくらいである。
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次の目的地である中田島砂丘に向かう途中に立ち寄った大須賀辺りの海岸は、環境も非常に良かったが、ケシボウズなどは見つからなかった。
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そのあと、福田の海岸にも立ち寄ってみたが、やはりまだケシボウズなどは発生してきていない様子だった。

中田島砂丘では、数年くらい前に作られた垣根が好い具合に古くなり、環境はなかなかが良くなってきていた。
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ここでもアバタケシボウズタケ(T. adhaerens)らしきケシボウズが発生してきていた。
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これはまだ発生から1か月も経っていないようだ。
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トベラなどの低木がまばらに生える一角には、ここでもヒメツチグリの仲間が風に飛ばされたように転がっていた。
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小型のケシボウズも何か所かに発生していた。
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水分を十分に吸ってきれいに開いたヒメツチグリの仲間
やはりこれはヒヨリヒメツチグリ(G. kotlabae)のように思える。
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最後に歩いた松林の際に大型のケシボウズが発生しているのが目に付いた。
これもアバタケシボウズタケ(T. adhaerens)のようだが、かなり大型で頭部の形状がかなり平べったいのが気にかかる。
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今日は帰宅してから標本撮影のみで手いっぱいだったので、検鏡は明日以降やることにしよう・・。


posted by gajin at 23:28| Comment(0) | きのこ

2015年11月16日

ササタケ?

今年、なかなか行くことが出来なかった志摩市の登茂山園地を歩いてきた。

穏やかな英虞湾の海では養殖のアオサがもうかなり育っているように見えた。
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このところしっかりと雨が降ってくれたので、何某かのきのこが出ているのではないかと期待して歩いていくと、すぐにこのササタケらしききのこが出迎えてくれた。
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同じきのこの裏側
傘、ひだ、柄とも同じような黄色い色をしている。近くには老菌もいくつか見られたが、それはもっと褐色を帯びた色をしていた。
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近くにはショウロの仲間もいくつか発生していた。
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桜の枯れ木から出ていたのはたぶんミイロアミタケだろう。なかなかシックで美しい色をしている。
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同じような桜の切り株から出ていたこのきのこはもっと美しかった!
何というきのこか良く分からないが(調べる気力なし・・)、硬質菌も侮りがたいなと思う。
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シロシメジかな?と思ってよく見るとワカフサタケの仲間のようだった。
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そして、ついに見つけたマツタケのようなもの!
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抜いてみると非常に強靭な肉質で、わずかにマツタケの香りもする・・
しかし、冷静になってよく見ると、このひだのギザギザ具合はマツオウジに違いないだろう。
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コツチグリらしききのこの残骸はたくさん転がっていたのだが、なぜか新鮮なものはさっぱり見当たらなかった。
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若いアカマツの生えた切り通し斜面にアミタケがたくさん発生していた。
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そして、アミタケの近くには新鮮なオウギタケの姿も。
10月の乾燥で出られなかったきのこが今頃になって発生してきたようだ。
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こちらはヌメリイグチのよう・・
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最初に見たササタケらしききのこを持ち帰って検鏡してみた。

胞子は表面がざらざらしており、サイズは平均で7.4×4.2μm程度。
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ひだ断面に目立ったシスチジア等の組織は見当たらない。
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例によってフロキシンで染色しKOHを加えて押しつぶした子実層の様子
担子器の基部にはクランプがある。
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傘表皮の様子
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検鏡の結果は、ササタケを否定するものは何もないが、かといってこれだけでササタケだと断定できるものでもないようだ・・。

posted by gajin at 23:19| Comment(0) | きのこ

2015年11月15日

白塚町の海岸

津市白塚町の海岸を1時間ほど散策してきた。

ここはかなり広大な面積の海浜植生が広がっているので、くまなく散策するのはなかなか大変だ。
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カワラナデシコの後方に見える幾つかの建物は建設中の下水処理施設だ。
当初、県はこの施設を海浜側に作りたかったようだが、それはなんとか阻止されて堤防の内側に建設されることとなった。
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この工事の影響を調査するためなのか、海浜植物(ビロードテンツキ?)の育成調査とやらを実施しているようだ。
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これがその観測装置らしきもの。風向・風速や地温なんかを観測しているようだ。
この場所のビロードテンツキは、芝生を貼るときのような四角いパッチワークのように植えられているように見える。
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1か所でアバタケシボウズタケらしきケシボウズが3個ほど出ていた。
この砂の付着具合からすると、発生してからまだ1か月も経っていないと思われる。
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波打ち際には大型のカモメの仲間とカワウらしき鳥がたくさん集まっていた。
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帰りに三重大学裏の堤防工事の進捗状況を確認しようと行ってみたが、車ではこの辺りまでしか近づけない。
工事が完了すれば堤防道路が今までより広くなるので、堤防に車を停めての海岸散策がしやすくなるだろうか?
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※この写真の場所は、運動公園のような施設が海岸側に張り出している部分だ。


posted by gajin at 18:38| Comment(2) | きのこ

2015年11月10日

今ごろオオイチョウタケ!?

家の近くの林道を気晴らしにバイクで走ってみたら、道端に大型の白いきのこが出ているのが目に入った。
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最初、ベニタケの仲間のように思えたが、このような杉林だし・・
抜いてみると意外に新鮮で、オオイチョウタケに間違いないように見えた。
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しかし、オオイチョウタケといえば彼岸を過ぎたくらいの比較的暖かい時期に発生するきのこではなかったのか・・? 頭の中が??となる・・。

傘のかけらをポケットに入れて持ち帰り検鏡してみた。

ひだをカバーグラスの上に乗せると、短時間で多数の胞子が落下した。
これはドライで観察した画像
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こちらは水封して偏斜照明を当ててみたもの。
サイズは平均で 6.3×4.1μm 程度
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メルツアー試薬を加えるとアミロイド反応を示した。
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ひだ断面には特に目立ったシスチジアなどの組織は無いようだ。
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KOHでばらした子実層(フロキシンで染色)
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ひだ実質の菌糸にはクランプがあり、担子器基部にもクランプがあるようだ。

傘表皮は細い菌糸が絡みながら平行に走っているようだが、最も外側の菌糸の状態はぼやけていて良く分からない。
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コンゴーレッドで染色してKOHで潰してみると菌糸の状態は良く見えるようになった。
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傘表皮の菌糸にも大型のクランプが確認できる。
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以上の検鏡結果は全てこれがオオイチョウタケであることを指示している。

しかし、こんな時期にオオイチョウタケが発生するとは・・
今年はもう終わりと思っていたマツタケ山にももう一度行ってみなければなるまい。(←ウソ)


posted by gajin at 23:53| Comment(4) | きのこ

2015年10月31日

鼓ヶ浦の海岸

鈴鹿市で開催されたきのこ観察会の帰り道、久しぶりに鼓ヶ浦の海岸を歩いてみた。

しばらく来ていなかった鼓ヶ浦の海岸は植樹されたクロマツが相当に大きくなり、見違えるような景色になっていた。
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大きな松の木は枯れてしまったものも多かったが、植樹された若い松の木はちょうどショウロなどがたくさん発生しそうな大きさに育ってきている。ケシボウズなんかの発生にも良さそうな環境になってきているようだ。

実際、少し歩いてみただけで、2か所で少数ながらもケシボウズの仲間を確認することができた。
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これはアバタケシボウズタケ(Tuloatoma adhaerens)で間違いないようだ。


posted by gajin at 23:17| Comment(0) | きのこ

2015年10月20日

マツタケ

旧飯高町のマツタケ山に行ってみた。
このところ野山はカラッカラに乾燥しているので、生えているきのこはマツタケくらいしかないのではと思ったから・・

でも、まさか年に1回くらいしか行かないマツタケ山でほんとうにマツタケが見つかるとは思っていなかったのだが・・ 歩いてみるとこんなのが道のすぐ脇に出ていたのだ。(^^)
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コオロギのような虫に食われてしまっているが、まだ新鮮で食用にできそうだった。

そのすぐ隣には大きく成長したものが出ていたが、既にかなり古くなっていて悪臭を放っていた。
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マツタケの香りを靴下の臭いだとかいう国もあるようだが、それは本当に新鮮なマツタケのひだの臭いを嗅いでいないからではないかという気がしてならない。

これは家の近くにある松山で10月13日に撮影したもの
今年は8月下旬くらいから気温が低かったのでマツタケの発生もかなり早かったようだ。
このシロでは今年8本ほどマツタケが発生したようだが、私が見つけたのはこの1本のみだ。(^^;
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posted by gajin at 21:04| Comment(0) | きのこ

2015年10月06日

イカタケが出ていた

近所の農業公園のウッドチップに行ってみた。
ウドチップにはカブトムシの幼虫がやたらに多くて、初夏の頃のきのこだらけの状況がウソのように何のきのこも発生していなかった。

1か所にハエがやたらと飛んでいるのに気が付いたので確認してみるとイカタケだった。
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イカタケのウデはちょうどハエがグレバを舐めるときの止まり木になっているみたいだ。
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イカタケに集まるハエを動画で撮影してみた。
手持ち撮影なのでちょっと見苦しいが、ハエの種類は3-4種類いるようだ。


※撮影しているときは気付かなかったけど、コオロギとヒヨドリ?の声が賑やかに入っていますね・・。


posted by gajin at 17:45| Comment(2) | きのこ

コウタケ?

久しぶりに旧宮川村の観察地を訪ねようと行ってみたが、観察地に続く林道はやっぱりまだ工事中のままで中に入れなかった。今年来た台風の影響でまた法面の崩壊があったのかも知れない・・。
仕方なく旧飯高町の観察地を目指す。

モミ・ツガ・アカマツの混じった急斜面を危なっかしく登っていくが発生しているきのこはとても少ない。
以前ニンギョウタケがよく発生していた尾根筋に近い辺りに来たとき、とても強い菌臭がするのを感じた。
その辺りを探してみるとこれが原因だと分かった。
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かなり古くなっているが、強烈な臭いはコウタケそのものだ。

イヌシデと思われる木の根元から発生していたのを反対側から撮影したもの。
ケロウジやコウタケモドキ(?)などと比べるとかなり大型で、コウタケ(またはシシタケ)として間違いないのだろう・・。
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他にもっと新鮮なきのこが無いかと探してみたが見つからなかった。
代わりに見つかったのはこのニンギョウタケだけだった。
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その他に見られたきのこで、このクロラッパタケも既に古くなって真っ黒に溶けてしまっているものが多かった。
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posted by gajin at 01:04| Comment(0) | きのこ

2015年09月22日

ルリハツタケ

松阪市内のルリハツタケ発生地2か所を巡ってきた。
最初に行った1か所では残念ながら発生が確認できなかったが、2か所目の場所では幼菌から老菌まで美しい姿を確認することができた。

これはまだ発生してきたばかりの幼菌
濃い瑠璃色がいちばんきれいな頃だ。
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これは柄がすらっと伸びた成菌
乾燥のためか傘に割れ目ができており、幼菌に比べるとやや黄色みが強くなってきている。
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これはもう老菌と言っていいだろう。
傘の色の黄色みがかなり強くなってきており、ナメクジではない何者かに傘を喰われてしまっている。
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幼菌の発生状況はこんな感じ
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このルリハツタケ発生地では、他のきのこはほとんど目に付かなかったが、アケボノドクツルタケが少し発生していた。
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posted by gajin at 22:33| Comment(0) | きのこ

2015年09月10日

ソライロタケ

台風一過、再び関町の観察地を訪ねてみた。
目的は成長したニセマツタケの撮影とその他気になる種の確認。

道端に立っていたハイカグラテングタケと思われる老菌
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ここでは初めて目にするマユハキタケ。やっぱり樹種はタブだった。
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川沿いの倒木に生えたハナビラニカワタケ
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ところで・・
ニセマツタケが見当たらない!
前回、あれほど食用的価値は無いと書いておいたのに・・
誰かに採られたのか、何かの動物に喰われたのか・・。まあ、道端の良く目立つ場所なので仕方ないか・・。

前回ニセショウロの仲間と勘違いした崖地に発生したコウボウフデの卵が、殻を破って柄を伸ばし始めていた。
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これはヒメウグイスイグチだろうか?
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ヌメリコウジタケは相変わらずあちこちにたくさん発生していた。
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これは何アマニタだろう?
小型で汚らしい外観だがちょっと気になる。
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こちらは典型的なテングタケの幼菌だろう。
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ミキイロウスタケは最盛期といった感じで、あちこちに群生していた。
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ニワタケはいつ見てもちょと不気味な感じ・・。
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アケボノアワタケ? やっぱりイグチは良く分からない・・。
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もちろんベニタケも・・。
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最後にソライロタケに出会えたのは嬉しかった!
2本だけだったが、やっぱり去年とほとんど同じ場所に発生していた。
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これはもう1本の方
1週間前には何も出ていなかったので、この1週間の間に発生してきたのだろう。
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posted by gajin at 23:13| Comment(0) | きのこ

2015年09月07日

海岸のシバフタケなど・・

長く雨が降り続いているので海岸のきのこも何か出てきているのではないかと思い、香良洲町の海岸を訪ねてみた。

海岸には台風15号の影響と思われる漂着物が思いのほかたくさん流れ着いていた。おそらく伊勢湾岸の海岸はどこもこんな状態なのだろう。撤去には莫大な労力が必要となる。
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コウボウシバの中からスナジホウライタケが出てきているように見えたが、良く見るとこれはシバフタケのようだ。海浜のコウボウシバやコウボウムギの群落にもシバフタケは生えるようだ。
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期待していたケシボウズなどの発生は確認できず、海浜とはあまり関係のないツノマタタケが埋もれた木材らしきものから発生していた。
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クロマツの老木が多い香良洲公園でも発生しているきのこは非常に少なく、一番目立ったのがこのヒメコガネツルタケだった。
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その他には、このツルタケダマシ?や・・
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コツブタケなどが見られたくらいだった。
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香良洲町から早々に引き揚げて、今度は家の近くの公園に行ってみた。
するとここでもやっぱりシバフタケがたくさん発生していた。
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これはたぶんヒカゲヒメチチタケ
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ハマクサギタマゴタケ(仮)は、ここでもたくさん発生していた。
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ウッドチップのきのこは、なぜかまだ少ない。
キツネノタイマツを撮影したら偶然飛んでいるハエが写っていた。
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ツブカラカサタケらしききのこはまだ頑張っていた。
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別の場所ではアカハテングタケも発生していた。
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良く分からないシロハツの仲間
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アセタケの仲間は3-4種類があちこちに群生していた。
なぜかキツネタケの仲間はまったく発生していない。
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スミレホコリタケと思われる残骸
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これはヘビキノコモドキだろう
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大型のヤマドリタケモドキが1本だけ出ていた。
後ろに写っているのはやっぱりハマクサギタマゴタケ・・
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posted by gajin at 22:59| Comment(3) | きのこ

2015年09月05日

タマゴタケ

もう何年も行っていなかった旧飯南町の山地をバイクで巡ってきた。

タマゴタケは比較的標高の低い林道脇の斜面に出ていた。
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同じような林道脇の雑木林ではテングタケやベニタケの仲間が幾つか発生していた。
これはいわゆるツルタケだろう。
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こちらはやや色が薄いがカバイロツルタケとして良いのだろう。
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松の木が近くにある壁面にはチチアワタケが出ていた。
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標高600m程のコナラやシデを中心とした雑木林は、まだまだきのこの姿は少なかったが、いくつかの興味深い種を見ることができた。
詳しく調べていないが、これはホオベニタケとして良いのだろう。
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クサウラベニタケと思われるきのこも発生してきていた。
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裏がやけに黄色い見たことのないイグチが1か所に出ていた。
もしかしたら、いわゆる「種山菌」かも知れないので1本だけ標本用に持ち帰る。
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半分に割ったところはこんな感じ。青変性はかなりある。
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チョウジチチタケを久しぶりに見た。
乳がキチチタケのように黄色くならず、少しつんとするような芳香がある。傘の色がやや黒っぽのも特徴かも知れない。
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古いタヌキの溜め糞跡にワカフサタケの仲間が出ていた。
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ツエタケの仲間はいつか詳しく調べようと思っているのだが・・、今回もパス・・。
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いつもこの辺りに発生するホウキタケの仲間が出ていた。なかなかきれいな色をしている。
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途中の道路脇にハマクサギタマゴタケ(仮)が傘を広げていた。
この種も意外にたくさんあちこちに分布しているようだ。
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posted by gajin at 23:39| Comment(3) | きのこ

2015年09月03日

またしても雨降り続く・・

いつもの年ならカラカラ天気が続くはずのこの時期になぜか雨が降り続いている。例年より1か月早く秋の長雨の時期がきてしまったようだ。
それに合わせてきのこも出始めているようなので、昨日、久しぶりに関町の観察地を訪ねてみた。

これは、道端で一番最初に出迎えてくれたキイボカサタケ
シロイボカサタケも目に付いたが近づきにくい場所だったので写真はなし。
今度こそはと期待していたソライロタケは発生を確認できなかった。
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もう一つの目的だったニセマツタケは予想どおり発生を始めていた。
あと1週間もすれは傘が開いた姿を見ることができるだろう。
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言っておくが、ニセマツタケは食用的価値はほとんど無いからね・・。

これはたぶんズキンタケ
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そしてこれがアカエノズキンタケだろう。
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コウボウフデの幼菌はもうこれくらいに成長していた。
すでに子嚢を観察するには遅すぎるかも知れない。
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赤土の崖地に白っぽいニセショウロの仲間らしきものが幾つか発生していた。
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古いものはこんな風になっていて、やっぱりニセショウロの仲間だろうと思われた。
しかし、念のため採集してみると非常に硬い肉質で、割ってみるとやっぱりこれもコウボウフデの幼菌だと分かった。
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良く分からないイッポンシメジ属の半菌輪
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砂岩の壁面に発生したハナガサイグチとアケボノアワタケ??
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コビチャニガイグチ
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ブドウニガイグチ??
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ダイダイイグチ
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小型のキヒダタケの仲間
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アカマツの枯れ木に発生したヒメカバイロタケの幼菌とヒカゲヒメチチタケ?
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舗装道路の脇に出ていたアンズタケ
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ベニウスタケはあちこちにたくさん発生していた。
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アンズタケの仲間は、この他にもミキイロウスタケや小型のアンズタケ似(ヒナアンズタケに非ず)2種くらいが見られた。

成長しきったナラタケモドキ
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道端のコテングタケモドキ
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シロオニタケは雨に打たれて刺が落ちてしまったものが多かったが、これはこの朝発生したのかとてもきれいな姿をしていた。
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この他にも、リュウコクヒナベニタケ(仮)や不明のイグチ3種くらいなどなど久しぶりにたくさんのきのこを見ることができた。やっぱり雨が降り続くときのこがたくさん出てくることを実感・・。

posted by gajin at 18:29| Comment(0) | きのこ

2015年08月15日

ツブカラカサタケ?

しばらくぶりに近所の公園のウッドチップの場所を覗いてみたら、ツブカラカサタケらしききのこが大きな株立ちになって発生していた。

スケールは全然違うが、まるでニオウシメジの株立ちを見るような感じだった。(ニオウシメジは未だ見たことが無いのですが・・)
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ひだや柄の表面は手で触ると直ぐにレモンイエローに変色する。
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その後しばらく放置すると、黄色味はなくなり、傷ついた部分が赤褐色(赤ワイン色)に変色する。
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胞子は、無色、平滑で、サイズは9.0-10.0×6.4-7.2μm。
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縁シスチジアは先端に球形〜細長い形の突起がある。
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触ると直ぐに黄色く変色すること以外はツブカラカサタケの特徴とほぼ一致するのだが、それで良いのだろうか・・?

posted by gajin at 23:10| Comment(0) | きのこ

2015年08月07日

ハチウエキノコ・・

軒下に置いてあるミニトマトの鉢植えからツチスギタケ似のきのこがわらわらと発生してきていた。

近所の公園のウッドチップ上に発生しているハタケキノコ?とよく似た感じだ。
手前にぼんやり写っているスマートなきのこはヒメヒガサヒトヨタケの仲間だろう。
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傘表面に白い菌糸状のささくれが点々と残っているのが特徴的だが、ハタケキノコの図鑑の記載にはそのような記述は見当たらない。
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胞子は明瞭な発芽孔があり、サイズは11×7μm程度。
サイズがやや小型だがこれはハタケキノコの記載とほぼ一致する。
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ひだ断面の写真には縁シスチジアが写っていないが、ひだを横に寝かせると小頭形の縁シスチジアが少数認められる。
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KOHでばらした子実層。担子器は4胞子性だ。
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実質の菌糸には明瞭なクランプが認められる。
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しかし、担子器の基部にはクランプは明瞭に確認できなかった。
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傘表皮は、この状態ではなんだか良く分からない・・。
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検索表に当てはめると、このきのこはやはりハタケキノコ(フミヅキタケ属)に落ちるようだが、傘表面の白点や柄のささくれ具合など、ちょっと腑に落ちない点がある。

posted by gajin at 21:26| Comment(3) | きのこ

2015年07月29日

海岸はきのこ無し・・

・・というタイトルを思い浮かべながら香良洲町の海岸に行ってみた。

今日は珍しく早朝に雨が降ったようで海浜は程よく湿っていたのだが、やはりその思いどおりきのこの姿はまったく見られなかった。
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海岸ではケカモノハシが花盛りだった。
最初にこの名前を聞いたときには、なんて可笑しな名前なんだろうと思ったが、確かに真中からスパッと半分に割れている花穂は「鴨のくちばし」に見えなくもない。いちど覚えたら絶対に忘れない名前だ。
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前回6月頃に来た時には、1か所にナガエノホコリタケの残骸が残っていたのだが、今回は何も見つけられなかった。
ちょうどそのあたりにはハマゴウの花が涼しげに咲いていた。
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この後、クロマツの大木がたくさんある香良洲公園にも行ってみたが、ここでもきのこの姿はさっぱりだった。

posted by gajin at 21:00| Comment(0) | きのこ

2015年07月27日

シロクロハツ

ほぼ2週間ぶりに地元の神社へ

シロハツモドキらしききのこがあちこちに群生していた。
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同じようにクロハツモドキらしききのこも何か所かで落ち葉に埋もれるように群生していた。
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そしてこれはシロクロハツと思われるもの
シロクロハツはクロハツモドキと良く似ているが、肉質がとてももろいというのも大きな特徴のようだ。
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やっぱり今日も巨大なオオオニテングタケらしききのこが姿を見せてくれた。
なぜかこのきのこは柄が途中で割れて双頭になってしまったようだ。
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アシナガイグチもはや発生を始めていた。
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キニガイグチらしき大型のイグチも何か所かで群生していた。
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これはヒメアワタケかなと思って写真を撮ってみたきのこだが、後で写真を見たら管孔の大きさや色が全然違っていた。何だろう・・?
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小型のドクツルタケ似のきのこも何か所かで発生していた。
これもこの神社の定番のきのこだが、やっぱりアケボノドクツルタケやニオイドクツルタケとは違う種のように思える。
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posted by gajin at 23:08| Comment(0) | きのこ

2015年07月22日

キタマゴタケ

7月8日にオオツルタケらしききのこが生えていたすぐ傍に今度はキタマゴタケではないかと思えるきのこが見つかった。

残念ながら気付いた時には既に蹴散らされていて、肝心のツボの部分がどんなだったか確認することができなかった。
しかし、この傘の色合と、中央の盛り上がった姿、周辺の条線の入り具合は、やっぱりキタマゴタケに間違いないだろう。
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ひだの切片からとった胞子は、サイズが10×7.5μm程度で、図鑑の記載に比べるとやや大きいようだが、プロポーションはよく似ている。
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何の役にも立たないだろうが、念のために子実層の写真を撮ってみた。
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キタマゴタケは、もう20年近く前に標高400mほどの山中で一度見たきりのきのこだが、まさかこんな家の近く(ここから直線距離で300mほど)で見られるとは思わなかった。
きのこというやつは本当に発生期間が短いので案外見落としている種がたくさんあるのかも知れない・・。

posted by gajin at 22:12| Comment(0) | きのこ

2015年07月20日

あやしいきのこ探検隊が行く・・

亀山市関町の観察地を怪しい後姿の3人と共に荒らしに行ってきた。

前方に少し見えているのは、今年4月から休館となっている国民宿舎だ。
で、先ずはその裏山あたりに攻め入ろうとする探検隊・・
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そのあたりで見られたのは・・
クサハツモドキ?
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それから、アカヤマタケの仲間
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裏山の散策路脇に生えていたヘビキノコモドキ
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出ていたらいいなと思っていたソライロタケは今日は見つからなかった。

ちょうど今、Alpova属が発生のピークを迎えていたようで、オオバヤシャブシのある斜面でたくさん発生しているのが見られた。中にはヤシャブシの仲間の無い場所でも見つかった。
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良く分からないシロハツの仲間
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そしてクロハツモドキらしきのも・・
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Alpova属が出ていたのと同じ斜面にショウロの仲間も2種類ほど発生していた。
この写真のものはかなり未熟だったが、もう1種はアカショウロと思われるものだった。
Alpova属もショウロ属も大きくはイグチの仲間だ。
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アヤメイグチの仲間らしきものも見つかった。
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顕微鏡で胞子を確認すると、マルミノアヤメイグチで間違いないようだった。
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さらに探検隊はもう一か所の照葉樹林の方に攻め入った。
照葉樹林では比較的きのこの姿は少なかったが、このきれいなホウキタケの仲間を見ることができた。
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これはヤブレベニタケだろうか?
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ヌメリコウジタケはあちこちで見かけたが、発生量はそれほど多くはなかった。
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これはこの場所で何度も見かけるやや大型のイグチ
ニガイグチ属だろうか??
写真があまり良くないが、うっすらとピンク色を帯びた柄がなかなか美しい種だ。
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ちょうど梅雨明けとなった蒸し暑い午後だったが、日陰の散策路は思ったほど暑くはなかった。
写真を掲載した種以外にも実にたくさんのきのこを観察することができて良いストレス発散となった。
しかし、これから梅雨明けとともに正しい夏がやってくれば、見られるきのこの数はぐっと少なくなるのだろうな・・。

posted by gajin at 23:57| Comment(0) | きのこ

2015年07月15日

久しぶりに神社へ

久しぶりに近所の神社に行ってみた。
薄暗い神社の照葉樹林内は、気温の低いうちはなかなかきのこが発生しない。
そう思ってしばらく神社には行っていなかったのだが、ここ3-4日の猛暑が来たのでそろそろ何か出てきているような気がしていたのだ。

社務所の裏にアシボソノボリリュウタケらしきものが散生していた。
昨年はこの場所に何十本と発生していたのだが、今年はだいぶん少なくなったようだ。
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シイカシの林床にカレバハツと思われる菌輪があった。
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アップで見るとやっぱりカレバハツで良いようだ。
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その近くにはキノボリベニタケが・・(←ウソ)
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アケボノドクツルタケらしきものも1か所に出ていた。
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急に暑くなったせいか乾燥気味でひび割れている。
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大型のテングタケの仲間が自重に耐えかねたかのように傾いて立っていた。
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その近くにはかなり大型の幼菌もあった。
これまではオオオニテングタケにしてはやや小型だったので別種かと思っていたのだが、やっぱりこれはオオオニテングタケとして良いのかも知れない・・。
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神社の照葉樹林はまだまだきのこの数は少なかったが大型のテングタケの仲間も出てきているので、時々確認に行かないといけないようだ。

posted by gajin at 22:58| Comment(0) | きのこ