一見何も無いように見えたが・・

よく見るとパンジーの株のすき間から小さな茶色い傘が覗いていた。

一見してコガサタケのような姿をしている。

傘の表面は、やや光沢があり、傷ついた部分は赤っぽく変色しているようだ。

久しぶりに柔らかいきのこのひだを切り出してみたが、けっこう上手く切れた。
縁シスチジアは無いように見える。胞子はかなり大型のようだ。

ひだ断面をフロキシンで染色しKOHでばらしてみたが、久しぶりだったので力を入れすぎたらしく胞子まで潰れてしまっている有様だ・・。
驚いたことに担子器はすべて2胞子性のようだ。

胞子は発芽孔があり、サイズは16×9.5μm程度とかなり大型だ。

傘表皮はフィルムのように剥離しやすく切り出しはかなり難しかった。
表面は小型の嚢状細胞が柵状に並んでいるようで、褐色の顆粒状物質が多く付着している。

さてこれは何というきのこなのだろう?
コガサタケ属には違いないと思うのだが、手持ちの図鑑に該当種は無さそうだ。
とりあえず LBM(Little Brown Mushroom)ということにしておこう・・。
私も使わせていただきます。