穏やかな英虞湾の海では養殖のアオサがもうかなり育っているように見えた。

このところしっかりと雨が降ってくれたので、何某かのきのこが出ているのではないかと期待して歩いていくと、すぐにこのササタケらしききのこが出迎えてくれた。

同じきのこの裏側
傘、ひだ、柄とも同じような黄色い色をしている。近くには老菌もいくつか見られたが、それはもっと褐色を帯びた色をしていた。

近くにはショウロの仲間もいくつか発生していた。

桜の枯れ木から出ていたのはたぶんミイロアミタケだろう。なかなかシックで美しい色をしている。

同じような桜の切り株から出ていたこのきのこはもっと美しかった!
何というきのこか良く分からないが(調べる気力なし・・)、硬質菌も侮りがたいなと思う。

シロシメジかな?と思ってよく見るとワカフサタケの仲間のようだった。

そして、ついに見つけたマツタケのようなもの!

抜いてみると非常に強靭な肉質で、わずかにマツタケの香りもする・・
しかし、冷静になってよく見ると、このひだのギザギザ具合はマツオウジに違いないだろう。

コツチグリらしききのこの残骸はたくさん転がっていたのだが、なぜか新鮮なものはさっぱり見当たらなかった。

若いアカマツの生えた切り通し斜面にアミタケがたくさん発生していた。

そして、アミタケの近くには新鮮なオウギタケの姿も。
10月の乾燥で出られなかったきのこが今頃になって発生してきたようだ。

こちらはヌメリイグチのよう・・

最初に見たササタケらしききのこを持ち帰って検鏡してみた。
胞子は表面がざらざらしており、サイズは平均で7.4×4.2μm程度。

ひだ断面に目立ったシスチジア等の組織は見当たらない。

例によってフロキシンで染色しKOHを加えて押しつぶした子実層の様子
担子器の基部にはクランプがある。

傘表皮の様子

検鏡の結果は、ササタケを否定するものは何もないが、かといってこれだけでササタケだと断定できるものでもないようだ・・。