残念ながら気付いた時には既に蹴散らされていて、肝心のツボの部分がどんなだったか確認することができなかった。
しかし、この傘の色合と、中央の盛り上がった姿、周辺の条線の入り具合は、やっぱりキタマゴタケに間違いないだろう。

ひだの切片からとった胞子は、サイズが10×7.5μm程度で、図鑑の記載に比べるとやや大きいようだが、プロポーションはよく似ている。

何の役にも立たないだろうが、念のために子実層の写真を撮ってみた。

キタマゴタケは、もう20年近く前に標高400mほどの山中で一度見たきりのきのこだが、まさかこんな家の近く(ここから直線距離で300mほど)で見られるとは思わなかった。
きのこというやつは本当に発生期間が短いので案外見落としている種がたくさんあるのかも知れない・・。