雨が降ったからといって急にきのこが発生するわけではないのだが、待ちきれず近所の観察地を巡ってみた。
携帯用カメラとして愛用してきた Nikon 1 J3 と OLYMPUS TG-3 の後継機として新しく導入した Nikon 1 J5 と OLYMPUS TG-4 の実践テストも兼ねて写真を撮ってみた。

こうやって並べてみると、ボディのサイズは意外にもJ5の方がコンパクトになっているのに驚く。レンズを含めた総重量は、J5が323g、TG-4が247gとなる。
先ず初めに、いつもの神社に行ってみる。
入り口のシイの倒木に、何やら硬質菌の幼菌らしきものが発生していた。

< TG-4 F2.3 1/30秒 ISO100 >
かなり古くなったカンゾウタケがまだ頑張っていた。

< J5 F5.6 1/30秒 ISO3200 >
ISO感度をオートに設定していたのでISO3200まで感度が上がってしまったが、目立ったノイズもなくすっきりとした画像だ。J5に比べセンサーが1/4以下と小さいTG-4ではこうはいかないだろう。
シイの倒木からコガネニカワタケらしきものが発生してきていた。

< TG-4 F2.3 1/15秒 ISO200 >
シイの切り株らしきものに微小な子嚢菌が発生していた。
持ち帰って検鏡してみたが、組織はかなり小さくて、何の仲間か良くわからなかった。

< TG-4 F2.3 1/13秒 ISO200 >
これくらいの撮影倍率になるとTG-4の独壇場となる。画像が鮮明でないのは手ぶれが入っているからだろう・・。
次に栗畑に行ってみた。
栗の落枝に発生しているのは・・、これが本当のコガネニカワタケだろうか・・??

< TG-4 F2.3 1/40秒 ISO100 >
昨年発生したものと思われるツチグリが雨に当たってきれいに開いていた。

< J5 F6.3 1/60秒 ISO1250 >
J5の最大の特徴は、モニターが上下可動式となったこと。これによりローアングルでの撮影が非常にやりやすくなった。
その他にこの栗畑では、出始めて干からびてしまったアセタケ属菌も見られたが写真は撮らなかった。
最後にいつもの農業公園に行ってみると、意外にもアカハテングタケ(タマゴテングタケモドキ)がすでに傘を開いていた。

< J5 F8 1/200秒 ISO400 >
幼菌も2本ほど発生してきていた。

< J5 F8 1/125秒 ISO450 >
クヌギの落枝では、まだタマキクラゲが頑張っていた。

< J5 F8 1/125秒 ISO800 >
ウッドチップを撒いた場所では、新しいキツネノタイマツもいくつか発生していた。

< J5 F8 1/125秒 ISO640 >
J5の発色は赤色が少し強めに出ているように思える。
すっかり干からびていたハタケキノコ?も昨日の雨で生き返ったようだ。
可動式モニターによりローアングルでの撮影がとても楽になった。しかし、ハエが1匹とまっているのには撮影時には気付かなかった。

< J5 F8 1/160秒 ISO400 >
ハタケチャダイゴケらしききのこも、この雨で命を吹き返したようだ。

< TG-4 F2.3 1/50秒 ISO200 >
テングタケ属の散開型のひだ実質を確認したくてアカハテングタケの傘を少し持ち帰ったが、なかなか上手くは見えなかった。

ひだ実質に空気がたくさん入ってくるため、水中で切片を作ってみたが、やっぱりどこからか空気が入ってくる。おそらく最初から空気が入っているのだろう・・。

※検鏡写真のひだ切片はコンゴーレッドで染色している。