春のシイタケの発生は既にもう終わっていて、ごく小さなものが少し残っているだけ。
そのほだ木の下辺りにもキツネタケらしききのこが生えているのが見えるだろう。

やはり、どうみてもキツネタケの仲間に違いない。
サイズは、傘径2cmくらいの小型のものが多いが、大きなものは3-4cmくらいのものがある。

しかし、なぜこんなところにキツネタケが出ているのか?
小便をするような場所でもないし、樹種もツバキとブラシノキ(中央)があるだけである。

ひょっとしてブラシノキと関係があるのか・・?
よく見ると、やはりブラシノキの根に絡まるような場所から発生しているものが多いようだ。

調べてみると、ブラシノキはオーストラリア原産のフトモモ科の植物で、ユーカリなんかとも近縁の植物のようだ。フトモモ科なら外生菌根を作るのでキツネタケが発生してもおかしくはないのだろう。
ひだの断面を見ると目立ったシスチジアのような細胞は無いようだ。

担子器は2胞子性
既知の種に当てはめるならばキツネタケモドキということになるだろう。

しかし、胞子を確認すると、キツネタケモドキにしては表面のトゲが小さすぎるのではないかという気がする。(勘違いかも知れないが・・)

これは、キツネタケが地下に潜ったヒドナンギウム(たぶんHydnangium carneum)というきのこ
大阪の公園のユーカリ樹下で採集されたものを3月に貰ってきたものだ。

地下生化してもキツネタケの色合いをそのまま残しているのが興味深い。
胞子は大型のトゲを持ち非常に美しい姿をしている。

これは、ユーカリの苗の根にくっついてオーストラリアからやってきたものらしい。
では、我が家のブラシノキのキツネタケモドキ(?)はどうなのだろう・・?
これもやっぱりブラシノキの苗にくっついてやってきたと考えるのが妥当ではないだろうか?
Hydnangiumのようにオーストラリアから直接やってきた可能性は低いと思うが・・。